#348 ドン底より辛いのはドン底から一歩動いた時

人生には時折、どん底のように感じる瞬間があります。しかし、どん底よりもさらに辛いのは、その状態から一歩動き出す時です。最も大変な時期が過ぎ、少し落ち着いた瞬間に襲ってくる不安や疲労感についてお話しします。この記事では、なぜそのような感情が生まれるのかを理解し、それを乗り越えるためのヒントを提供します。現在、困難に直面している方や、これから困難に立ち向かおうとしている方に役立つ情報をお届けします。

目次

  1. 大変な時はその大変さに気づかない
  2. マズローの欲求五段階説で考える
  3. 動き始めが一番大変、あとは少しずつ楽になる

大変な時はその大変さに気づかない

極度のストレス下にあるとき、私たちはその大変さに気づかないことがよくあります。例えば、私自身、家族が同時に発熱し、看病に追われた時期があります。その時は、家族の体調を優先し、自分のことは二の次でした。最も大変な時期は目の前のことで精一杯で、他のことを考える余裕がありません。

しかし、少し落ち着いてくると、今度は先のことを考える余裕が出てきます。その余裕が逆に不安や疲労感を引き起こします。これは火事や交通事故などの緊急事態でも同様で、最も危険な状況を脱した後に初めて、その大変さが実感されるのです。

マズローの欲求五段階説で考える

心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求を五段階に分類しました。生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求、そして自己実現の欲求です。この理論によると、下位の欲求が満たされなければ、上位の欲求を追求することはできません。

例えば、家族が病気になると、安全の欲求が最優先されます。その欲求が満たされると、次に社会的欲求や承認欲求が浮上してきます。これが、家族の体調が良くなった途端に別の問題が気になり始める理由です。要するに、下位の欲求が満たされると、次の欲求が新たな課題として現れるのです。

動き始めが一番大変、あとは少しずつ楽になる

何か新しいことを始める時、一番エネルギーを必要とするのは最初の一歩です。例えば、重い家具を動かす時、一番力が必要なのは動き始めの瞬間です。これと同じように、困難な状況から抜け出す最初の一歩が最も大変です。しかし、一度動き出せば、少しずつ楽になっていきます。

ビジネスでも同様で、新しいプロジェクトを始める時、一番苦しいのは最初の段階です。ですが、経験やノウハウが蓄積され、サポートが得られるようになると、次第に楽になっていきます。同じことを続ける中で新たな問題が出てくる場合、それは成長している証拠です。新たな課題に挑戦し続けることで、さらに高みを目指すことができるのです。

まとめ

どん底から一歩動き出す時が最も辛い理由は、最も基本的な欲求が満たされ始めたことで、新たな欲求や問題が浮上してくるからです。しかし、この辛さを乗り越えることで、次第に楽になり、新たなステージへと進むことができます。今、辛い状況にある方も、動き続けることで必ず道は開けてきます。少しずつでも前進し、自分の成長を実感しながら、次のステージを目指していきましょう。

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この記事を書いた人

農業歴12年のごぼう農家。
毎日Voicy(音声配信)で情報発信中。

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