「ズラす」戦略で開ける新しい可能性
農業に限らず、経営者やビジネスパーソンにとって、自分だけの特徴を出すことが成功の鍵です。私も、農家として日々、他とは異なる方法を模索しています。ここで言う「ズラす」とは、具体的には時期をずらす、場所をずらす、価格をずらす、商品そのものをずらすことを指します。
時期をズラす戦略
農業での「時期をズラす」とは、例えばビニールハウスや暖房を使い、通常では収穫できない時期に作物を栽培することを意味します。これにより、他の農家と異なる時期に商品を市場に出すことで、高い価格で販売する機会を作り出します。
場所をズラす
「場所をズラす」戦略は、自分の地域ではありふれた作物を、それが珍しい地域に輸送することです。私の例で言うと、山間部に位置する私の地域に新鮮な魚を届けることで、需要を捉えることができます。このように、場所を変えるだけで、商品の価値が大きく変わることがあります。
価格をズラす
「価格をズラす」ことも、重要な戦略です。安売りには悪いイメージがあるかもしれませんが、他の農家が実現できないコストで採算が取れるならば、それは大きな競争力となります。逆に、高価格帯での販売も一つの方法です。自分の商品の価値を高め、適切な顧客層にアピールすることが重要です。
商品そのものをズラす
最後に、私が最も効果を感じているのが「商品そのものをズラす」戦略です。私はごぼう農家でありながら、ごぼうを原料にした「バリバリごぼう」というお菓子を販売しています。この加工品のおかげで、販売範囲を広げることができました。生のごぼうでは到達できなかった市場に、加工品として新たな可能性を見出しました。
終わりに:ズラす戦略で農業の未来を切り開く
以上、様々な「ズラす」戦略を紹介しました。これらの戦略は、私たち農家が今までと異なる方法で作物を販売し、新しい市場を開拓するための手段です。これからの農業では、従来の方法に固執せず、柔軟に考え、行動することが成功への鍵となります。新しい挑戦を恐れず、農業の可能性を広げていきましょう。