・高齢化につれて、地域の農家が減ってるからチャンス!?
・近所の農家なんてほっとけ
と思ってた自分へ。
そう思っていた時期が私にもありました。
農業従事者が減るということは、
ライバルが減るという事じゃん!!
ライバル増えたら嬉しいじゃん。
みたいな感じですね。
ただ、実際に中山間地域に入って農業スタートして、
何年かしたらその気持ちは変わりました。その時のエピソードを紹介します。
人数が減ったら、負担が増える
農家がお前1人になったら、
農道やら水路やら
共同施設の維持、管理に手間も金も膨大にかかるぞ!
ということをまず過去の自分へ伝えたいです。
地域の草刈りなどはイメージしやすいと思いますが、
盲点だったのが水路。
私のやっている畑は、
水路がちょっと特殊な仕様になっていて、
大きなため池から水を引っ張るようになっています。
田んぼはもちろん、畑作もその水を使って灌水をしています。
その水路が最初に設置されてから60年近く経ってきたため、
だいぶ修理箇所が増えてきたのです。
そんななか、私の畑の水がある日突然出なくなりました!!なにぃーー!!!
![](https://ok-farm.jp/wp-content/uploads/img_4510-scaled.jpg)
地域の水利組合の皆で修繕
影響は私と近隣5軒くらいの農家さんの水が出なくなり、
水路の修理が必要に、、、。
水路の工事に長けて居る人が身近にいたし、
ショベルカーなどの機材もそれぞれがもっていたため、
業者に頼む事はありませんでしたが、
それでも地面を掘り起こしたり、
パイプの破損箇所を見つけたり、、で、
2日ほど時間がかかりました。
部品もホームセンターで買えるレベルのパイプとか、
接続用のノリですんだので、
不幸中の幸いだったのですが、
これが大工事だった場合は、、、、、。考えただけで恐ろしい。
農業関連施設は、範囲が広い
例えば自宅の場合なら、
水道管が破損した場合、修繕する箇所は原則自分の敷地内だけです。
ですが農業関連の道路、水路などの場合はその範囲が広大になりがちです。
そういったトラブルを解決するために、
水利組合だとか、○○団体、組合みたいなものが存在したわけですが、
農業人口が減るにつれ、組合の人数も減少。
そこに来て設備の大工事が入ったら、
1人あたりの修繕費はかなり大きくなります。
全力じゃない農業者が地域を支えている
![](https://ok-farm.jp/wp-content/uploads/img_5309-scaled.jpg)
農業を始めたばかりの時の自分は、
『年金を受け取りながら、
家庭菜園の延長でやっているじーちゃんばーちゃんがいるから、
農業界は活性化しないんだ!
若い人にバトンタッチすべきだ!』と、いう、
年配の農家さんにどちらかと言えばいいイメージを持っていませんでした。
何とも自分勝手な発想です。(今思うとお恥ずかしい・・・・)
しかし、日々の集落の草刈り、
農道のちょっとした整備。
壊れそうな箇所の早期のメンテ、
そして水路破損時の修繕作業に時間を割いてくれたり、
農業に関わる時間や、収入としての必要性が減っているのに
修理代金を専業農家と同じだけ負担してくれたり…
と目に見えないところで、
地域の維持管理に協力して下さっているという事に気付きました。
![](https://ok-farm.jp/wp-content/uploads/img_5308-scaled.jpg)
可能な限り、地域を手伝え、俺。
そして、農業スタートすると、
どこまで地域の行事や活動に参加するか、が
どこの地域でも悩ましい問題だと思います。
今回のような水路の修繕で考えた場合でも、
資金的にめちゃくちゃ余裕のある農家さんならともかく、
大工事がからんでしまうと、皆の困り事を皆で解決するというスタイルしか、
最終的にはやっていけないのです。
もちろん、本業優先が大原則。
自分か生き残れないのに、地域を守るのは流石に本末転倒。
ただ、農業をやっていくには土地が必要。
周りの農家の助けも必要。
助け合いが必要。余力がある時は地域のサポートを!
結局はそれが自分のためにもなるんだ!!と過去の自分へ伝えてやりたいです。
ブログをご覧になっているあなたも、
過疎地域ならではの面倒くささみたいなものもあると思います。
町内会、JA 、商工会、消防団、〇〇組合、
子供の役員、しきたり、上下関係などなど・・
関わらなくていいものは、なるべくスルーしたい!!
私も一緒です。
ただ、地域の農業従事者が現状よりさらに減った場合、
どんな困りごとが起こるか、考えてみて下さい。