・高齢化につれて、地域の農家が減ってるからチャンス!?
・近所の農家なんてほっとけ
と思ってた自分へ。
そう思っていた時期が私にもありました。
農業従事者が減るということは、
ライバルが減るという事じゃん!!
ライバル増えたら嬉しいじゃん。
みたいな感じですね。
ただ、実際に中山間地域に入って農業スタートして、
何年かしたらその気持ちは変わりました。その時のエピソードを紹介します。
人数が減ったら、負担が増える
農家がお前1人になったら、
農道やら水路やら
共同施設の維持、管理に手間も金も膨大にかかるぞ!
ということをまず過去の自分へ伝えたいです。
地域の草刈りなどはイメージしやすいと思いますが、
盲点だったのが水路。
私のやっている畑は、
水路がちょっと特殊な仕様になっていて、
大きなため池から水を引っ張るようになっています。
田んぼはもちろん、畑作もその水を使って灌水をしています。
その水路が最初に設置されてから60年近く経ってきたため、
だいぶ修理箇所が増えてきたのです。
そんななか、私の畑の水がある日突然出なくなりました!!なにぃーー!!!
地域の水利組合の皆で修繕
影響は私と近隣5軒くらいの農家さんの水が出なくなり、
水路の修理が必要に、、、。
水路の工事に長けて居る人が身近にいたし、
ショベルカーなどの機材もそれぞれがもっていたため、
業者に頼む事はありませんでしたが、
それでも地面を掘り起こしたり、
パイプの破損箇所を見つけたり、、で、
2日ほど時間がかかりました。
部品もホームセンターで買えるレベルのパイプとか、
接続用のノリですんだので、
不幸中の幸いだったのですが、
これが大工事だった場合は、、、、、。考えただけで恐ろしい。
農業関連施設は、範囲が広い
例えば自宅の場合なら、
水道管が破損した場合、修繕する箇所は原則自分の敷地内だけです。
ですが農業関連の道路、水路などの場合はその範囲が広大になりがちです。
そういったトラブルを解決するために、
水利組合だとか、○○団体、組合みたいなものが存在したわけですが、
農業人口が減るにつれ、組合の人数も減少。
そこに来て設備の大工事が入ったら、
1人あたりの修繕費はかなり大きくなります。
全力じゃない農業者が地域を支えている
農業を始めたばかりの時の自分は、
『年金を受け取りながら、
家庭菜園の延長でやっているじーちゃんばーちゃんがいるから、
農業界は活性化しないんだ!
若い人にバトンタッチすべきだ!』と、いう、
年配の農家さんにどちらかと言えばいいイメージを持っていませんでした。
何とも自分勝手な発想です。(今思うとお恥ずかしい・・・・)
しかし、日々の集落の草刈り、
農道のちょっとした整備。
壊れそうな箇所の早期のメンテ、
そして水路破損時の修繕作業に時間を割いてくれたり、
農業に関わる時間や、収入としての必要性が減っているのに
修理代金を専業農家と同じだけ負担してくれたり…
と目に見えないところで、
地域の維持管理に協力して下さっているという事に気付きました。
可能な限り、地域を手伝え、俺。
そして、農業スタートすると、
どこまで地域の行事や活動に参加するか、が
どこの地域でも悩ましい問題だと思います。
今回のような水路の修繕で考えた場合でも、
資金的にめちゃくちゃ余裕のある農家さんならともかく、
大工事がからんでしまうと、皆の困り事を皆で解決するというスタイルしか、
最終的にはやっていけないのです。
もちろん、本業優先が大原則。
自分か生き残れないのに、地域を守るのは流石に本末転倒。
ただ、農業をやっていくには土地が必要。
周りの農家の助けも必要。
助け合いが必要。余力がある時は地域のサポートを!
結局はそれが自分のためにもなるんだ!!と過去の自分へ伝えてやりたいです。
ブログをご覧になっているあなたも、
過疎地域ならではの面倒くささみたいなものもあると思います。
町内会、JA 、商工会、消防団、〇〇組合、
子供の役員、しきたり、上下関係などなど・・
関わらなくていいものは、なるべくスルーしたい!!
私も一緒です。
ただ、地域の農業従事者が現状よりさらに減った場合、
どんな困りごとが起こるか、考えてみて下さい。